人間、「はい、ここまで」という日は来る。
突然来る(交通事故など)。
一定期間の予告をもって来る場合もある(癌の告知後数か月から数年など。)。
病床に2、3日臥せれば、あっという間の身体の衰えを意識する。
身体、頭、目、手、足を動かしての命である。
「はいここまで」が来るまで、毎日、身体、頭、目、手、足を動かすことだ。
それは試験の1時間と同じだ。一生は試験の1時間だ。
「はいここまで」と言われるまで必死に解答する。
「はいここまで」と言われるまで必死におもしろいことをする。
試験の1時間のうちに、ふと解答の手と頭を休めることもあろう。
一生のうちに、ふと解答の手と頭を休めることもあろう。
しかし、1時間の試験の間ずっとぼーっとする訳には行かない。
しかし、1時間では完全な解答を書き上げるには短すぎる。
一生ずっとぼーっとするには長すぎる。
完全な解答を書き上げるには短すぎる。
「人生は何事もなさぬにはあまりにも長いが、 何事かをなすにはあまりにも短い。」
(中島敦「山月記」)ということか。
享年70歳 志村 けん(しむら けん)
享年76歳 梓みちよ(あずさ みちよ)
享年82歳 古井 由吉(ふるい よしきち)
享年82歳 大林 宣彦(おおばやし のぶひこ)
享年84歳 野村克也(のむら かつや)
享年85歳 野村 沙知代(のむら さちよ)
享年85歳 加戸 守行(かと もりゆき) 1934年9月18日~ 2020年3月21日。
享年86歳 宍戸錠(ししど じょう) 1933年12月6日 - 2020年1月18日
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